NK療法

見つけた!と思いました。

何冊も本を読み、余命三ヶ月の人が諦めない本!

奇跡を起こしてくれる可能性があると知り、

夫を説得し九段クリニックまで行き、ワンクール頑張りましたが

結局、効果があったのかどうかは判らず・・・でした。


ただ、その病院の傍には、豚骨ラーメンのお店が二軒あり

毎回、治療後に駄目だと云われたラーメンを食べ、夫は満足してました。


二週間に一度採血をして又、点滴で戻す治療ですが

未だ国では認められておらず、保険外です。

なので夫は迷い、始めたのは遅く、とても残念でした。

西洋医学で、新しい治療法だと云われてるので

一日も早く国に認めて頂きたいと思っています。


一度だけ電車で行きましたが、

やはり身体の負担を考えて車で行くようになりました。

数回めに夫は待合室で待つのも辛くなり

最後の血液は私が取りに行き自宅で在宅の先生に打って頂きました。


その日、夫の血液を受け取り九段でタクシーを拾いました。

ドライバーは女性の方で、何だかホッとして・・・

いつの間にか自宅までの長い距離を楽しく御喋りしていました。

その方は、お子さんが重病なので昼夜働いてますと明るく云われ

私も夫の事を話しました。

他人に話したのは初めてで、自分でも驚きました。

お互いに頑張りましょう~と元気づけられ夫の待つ家に戻りました。


いつも元気な女医のA先生が直ぐに点滴を始めてくれました。

どうか効きますように・・・と祈りながら見守りました・・・・yamatsuma




そろそろ、いえ殆ど、東京の時間が無くなりました。

奇跡だけを書く事は出来ず沢山脱線しながら一年が経ちました。


夫は、何を望んでいるのでしょう・・・そう、問いかけて過ごして来ました。


辛い病気に、正面から立ち向かい、

最期の時まで立派な姿を見せてくれた夫との思い出は、

楽しかったと言ってしまえそうな程、素敵な時間でした。


イケチャンさん、Junjun ,カオリン、ハマちゃん、ヒトさん、・・・からの

気持ちを胸に、やはり、私の文は整理しつつ終わらせたいと思います。


気が遠くなるような夫の居ない時間を

このブログが、どれ程支えてくれたかと思います。

読んでくださった皆様に感謝して止みません。


最近、在宅療養中に楽しかった時間を、頻繁に思い出します。

夫の部屋で一番流れていたのは、サラブライトマンの歌でした~

健やかに~よく眠れてました。


或る日、不思議な事がありました。

夫の言動に、あろうことか私は溜め息をついてしまいました。

夫は呆れ、全くお前はと、笑いながら溜め息をつきました。

きっと信じて頂けないでしょう・・・

その時CDの中のサラブライトマンが、溜め息をついたのです!!


夫と私にはシッカリ聞こえ、二人で驚きつつ爆笑しました。

いつかそのCDを確かめたいと思っています・・・・・・yamatsuma











夫の一年を想う会は、

ケルティックウーマンの歌~そして献花で始まりました。


カラーの花を一本ずつ・・・


『もう一つの桜』と言われた歌


「僕が傍に居るよ、君を笑わせるから・・・」切ない歌詞です。


森山直太朗さんの『桜』が大好きでよく聴いてましたが、夫は、この歌も好きでした。


何と今!Jwaveから、直太朗さんの桜が流れて来ました~


ローズ 千の風になって   愛の讃歌   大空と大地の中で

春夏秋冬


胸が一杯で何も言えない私に代って息子が挨拶をしました。


その中で・・・私に、

これから少しずつ父の思い出の歌を楽しく聴いて欲しい事。

そして・・・TA君、

TA君が、これまで、どんなに支えになってくれたかを声を詰らせながら話しました。


そうでした・・


あの日から息子には男としての責任が重く圧し掛かっていたのだと思いました。

私は自分の感情を保つだけで、やっとだったのです。


娘を支え、私達家族の傍に、いつも笑顔で居てくれた

TA君の存在が、どれだけ明かりをくれたか解りません。


TA君に心から感謝致します・・・yamatsuma







明日、

TA君と娘の、結納を兼ねた食事会の御誘いを受け

娘と息子と三人で参ります。

成人式では父親のスーツを着た息子でしたが今回は新調しました。

娘は、私が結納の時に着た着物を、偶然着る事に!


今朝、

見て欲しい物があると、娘が小さな箱を持って来ました。

その中には、数年前~夫が私に買ってくれた輪島塗の【カンザシ】が入ってました。


黒地にゴールドと朱で≪桜の花ビラ≫が描いてあり

花の中心には、


『見辛いけれど、母の好きなターコイズ色が付いてるよの!』

娘が嬉しそうに教えてくれました。


私の大好きなターコイズ色!!


私は、着物を着ることは殆んど無いので

何時の間にか、時々着物を着る娘が持っていたのです。


こんなに素敵なプレゼントをくれた夫の気持に

気づかなかった自分を情けなく思いましたが、


桜の季節

娘が気づき、御祝の席で、それを付けてくれる事が嬉しく、

きっと、夫も喜んでいる!そんな気がしました・・・・・・yamatsuma





子供達は覚えているでしょうか?


春未だ浅い頃、休みの朝夫が云いました。

『春を探しに行くぞ!』


公園でも遊園地でもなく、行き先を決めず

ただドライブしながらの春探し


お弁当と水筒を持ち、時々車を停めては歩き、木の芽や花の蕾

小さな春を探した一日がありました。


先日、一周忌前日

息子の運転で、娘と花屋さんを数軒廻りながら、私はその日の事を思い出していました。

丁度、同じ季節だったのかも知れません、夫が子供達に籠めてくれた想いを感じながら・・・。


その日、フランネルという珍しい花に出会えました。

夫と観ていたドラマ・≪恋のチカラ≫で使われたフランネルの種の事は知ってましたが、

風船の中に入れて空に飛ばした種~その花に出会えるとは思いませんでした。


しかも、出会う直前に、そのドラマで使われたと思われるベーグル店を娘が見つけ、私は一人感激し写メールを撮り(笑)、帰りに寄ってみようと全員一致で決め、それから少し歩いて行った素敵な花屋さんで見つけたのです。


デリケートなので、あまりお薦めましませんが・・・と言われましたが、娘は迷わず購入しました。


ささやかでしたが、

一つ一つ娘が選んだ花に囲まれた夫が、とても幸せそうに見えました・・・・・yamatsuma



夫が愛した≪万年青≫達が、一年堪忍んでくれました。

残念ながら幾つか・・になりましたが・・・。


昨夏、恵比寿ガーデンプレイスの売り場で

ふと・気になる名前の香炉を見つけました。

≪四海波≫  

銅製で可愛い浜千鳥の絵が刻んでありました。

何処かで見覚えのある名前でした。


帰宅して

残った万年青の名札を見て驚きました。

≪四海波≫ と、書いてありました。


その後その香炉を購入しました。

今後、その万年青を大切に育てようと思っています。


勿論、ヒロムさんとの約束を忘れてはいません。

実は、どれを差し上げれば良いか迷っていました。


その中の一つに

≪友染大王≫と、名前が付いた万年青がありました。

それしかないと、思います。

きっと、夫が決めてくれたのでしょう・・・・・yamatsuma

夫に告知をした数日後

朝から夜まで病院から帰ろうとしない私に、夫が言いました。


子供達が幼ければ、お前も気が紛れて良かったのに・・

寂しいよなぁ

・・・・

その時私は、何故?!と驚いて否定しました・・・本当にそう思いました。


成人してるからこそ、夫の事だけを考えられ~長い時間一緒に居られる、

子供の事を何も心配しなくて良いし、逆に頼りに出来るじゃない、

何を云ってるのよ!と、反論しました。


でも、その夫の言葉が後になって響いてきました。

その言葉は、いつも私の事を気にかけてくれた夫の優しい思いだったのでしょう。


贅沢でネガティブな考えですが、

大人になった子供達の姿に、少しずつ寂しさがつのりました。

そして更に時間が経ち、

夫婦でしか夫婦にしか判らない事が次々に溢れ出して止まらなくなりました・・・


そんな時、母の言葉を思い出しました。

13年前父を亡くし、あまりにも落込む私達姉妹に云った言葉です。

父親を亡くすのも辛いでしょう、でも

夫を亡くす事は、例え様が無い程、もっともっと辛く寂しいものよ、貴方達には解らないでしょうね。

だったと思います。


この一年、少しずつ前に進みながら、色々な事が見えてきました。


今、母は私が一緒に住む事を楽しみにしてくれてます。

昨年、今年の春に一緒に暮すと決めて告げた時は、とても喜んでくれたのですが

その時まで生きれるかな~などとネガティブな事を言って困らせました(笑)。


一人暮らしの母の事が心配で帰るはずなのに、

いつの間にか私ガ母の心配の種・つまり生きがいのようにになってしまったようで、

母は、日に日に元気になり、今はとても張り切ってます。



そして先日、

闘病中の夫に、泣きながら尋ねたことを思い出しました。


これから私は、どうすればいいのと、

未熟な私は、そんな事を夫に云ってしまったのです。

夫は、子供達の事は何も心配してない、ただお前の事だけが心配だと一緒に泣いてました。


でも、ある時言ってくれました。


好きにすればいいよ、でもきっとお前はこう云うよ、

『風と共に去りぬ』の

あのシーンのように 「そうだ、☆・・に帰ろう!!」と、


その時、夫は笑顔でした・・・・・yamatsma








今日はホワイトデイ


夫は、ホワイトデイの前日に旅立ちました。

昨年は、それどころではなく過ぎましたが、

今年は、ホワイトデイの前日に旅立つなんて!と、突っ込みました(笑)。


今年のバレンタインデイは、どう過せば・・・と街を歩きながら思ってました。

行事好きな幸せな日本人・・・なんて事を、思ったりして(笑)


そんな時、江原さんが素敵な提案をしてくれていたのです。

原宿で握手会!!

早速イケチャンさんを誘って行きました。

イケチャンさん、付き合ってくれて有り難うございました。


にこやかな、温かい雰囲気の、素敵な方でした。

あまりの緊張で何も話せませんでしたが、

素敵なバレンタインデイになりました。


そして、ホワイトデイにも

江原さんは素敵な提案をしてくれていました。

メールが届けられました。

その内容に感動しました。


江原啓之さんからの愛の言霊です。


『あなたはいつも愛されています。

愛されていない人などひとりもいません。

・・・・・

・・・・・

愛をいっぱいたくわえていれば、人はいつも愛にあふれた行動が出来ます。


・・・・・

・・・・・

人は皆「愛の電池」です。

「愛の電池」は愛された時に満たされます。


しかしそれだけではありません。

今まで注がれてきた愛に気づく感性も、「愛の電池」を満たすのです。』


今まで注がれてきた愛に・・・その言霊に、ハッとしました。


夫は、私には厳しい人でしたが沢山の愛をくれました。

その想いを大切にして生きたいと思います・・・yamatsuma





昨日、三月十三日に夫の一周忌を迎えました。


一周忌、

ジュンジュン、

カオリン、

チューリップとバラ~淡い色の優しい花のアレンジメント・素敵な御花~

有り難うございました。

イケちゃんさん、

テツさん、

ヒトさん、

優しいメールを有り難うございました。


TA君のお母様、御電話有り難うございました。

TA君、お参りに来てくれて有り難うございました。


日曜日に会を催したので、昨夜は四人で献杯をする予定でしたが、

TA君と五人での、思いがけず賑やかな献杯となりました。


命日を皆様が覚えて下さっていた事に驚きました。

夫の喜びが伝わって来ます。


とても心温まる一日でした。

皆様に感謝致します・・・・yamatsuma


小旅行から帰宅した私に、息子が云いました。

夫と私の寝室に遺影があり、その部屋では、いつも音楽をかけています。

今、CDかけると吉田拓郎の音楽が流れるから気をつけてと、

「え~」

「そろそろ、親爺が拓郎も聴きたいだろうと想ってさ~」


私は未だ聞いてなかったので・・良かった!危ない危ないと思いつつ、

今朝、つい忘れて、かけてしまいました。


≪春だったんだね≫

歌詞に、どうしても敏感になり感動して

何気なく夫の遺影をみると、涙が溢れてきました。

でも、何曲か聴いていると、涙は何時の間にか消えてました。


息子が選んだ数曲は、どれも素敵な曲で・・・
ラストは夫が特に好きだった


≪洛陽≫

聴きながらドライブ中二人で大声で歌ったのを思い出しました。

夫婦って良いものです・・・今では懐かしく楽しかった想い出です。


明日、夫が好きだった音楽を総て聞かせてあげようと思ってます。


明るいダイニングで、

息子が音響、娘が花を飾り、私は写真を沢山並べ


そして、近しい方と夫の一年を想います。


支えて下さった皆様、お世話になりました。

何とか一年を、無事に過す事ができました。


有り難うございました・・・yamatsuma